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2019年8月21日 (水)

マカロンはマカロン

著  者:近藤史恵
出版社:東京創元社
出版日:2016年12月16日 初版
評  価:☆☆☆☆(説明)

 人生いろいろ、ちょっとしたことに気付くことで、明日か変わるんだなぁと思った本。

 「タルト・タタンの夢」「ヴァン・ショーをあなたに」に続く、「ビストロ・パ・マル」シリーズの3冊目。これまでと同様、下町の小さなフレンチレストラン「ビストロ・パ・マル」を訪れるお客が抱える悩みや問題を、シェフの三舟さんが解き明かす。

 本書は8編の短編を収録。訪れるお客は収録作品順に、「フランス料理と和解しにきたという乳製品アレルギーの女性」「お店で出していないブルーベリータルトを注文する女性」「肉類が嫌いだったはずなのに豚足を注文する中学生」「婚約者に豚の血のソーセージを食べさせたい男性」。

 続いて「フランスの菓子パンを驚いた顔で見る紳士」「近くのフレンチレストランのオーナーとパティシエール」「タルタルステーキをメニューに載せて欲しいという女性」「ヴィンテージワインを持ち込む若いグループ客」。性別も年齢も幅広く、このレストランが親しみやすいお店だということが分かる。

 とても面白かった。時には「そうか!」と膝を打ち、時には嘆息を漏らし、多くの場合はしみじみとした余韻が残る。冒頭に「悩みや問題を解き明かす」と書いたけれど、お客が「いやぁ実はこんなことで悩んでてさぁ」と相談してくるわけではない。シェフは、注文した料理や会話から、お客が口に出さない想いまでもを推し測る。そして本人も気が付かない大事なことを「あなた、このことに気が付いていますか?」と、控えめにでも的確に伝える。いやぁお見事。

 シリーズ3冊目にして、一番よかったと思う。

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