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2019年5月19日 (日)

トコトンやさしい人工知能の本

編  者:産業技術総合研究所 人工知能研究センター
出版社:日刊工業新聞社
出版日:2016年12月26日 初版第1刷 発行
評  価:☆☆(説明)

 人工知能について現状を「ひと通り浅く」知るのにはいい本だった。

 第1章「人口知能はこうして生まれた」から始まっ て「基礎技術」「応用例」「ディープラーニング」「未解決な問題」「社会の将来像」など、全部で66項目を見開きで紹介。例えば「基礎技術」は「機械学習」「教師なし学習」「ベイジアンネット」「サポートベクターマシン」など15項目あって、ページ数としては一番多い。

 さらに例えば「基礎技術」の項目のひとつは「画像認識」を紹介。白黒画像の中で「物体の個数」を数えるプログラムの説明をしている。2×2の4画素の組み合わせを調べることで「物体の個数-穴の個数」が分かることを解説。ちなみに、この方法では「物体の個数」は分からない。(思わず「分からんのかい!」とツッコミを入れてしまった)

 本書は「今日からモノ知り」というシリーズの一冊。意地悪な言い方をすれば「今日からモノ知り」になれるわけはないから、「モノ知りのフリ」ができるシリーズ。「ひと通り浅く」というのはそういう意味で、ある意味看板どおりでもある。チョイチョイと用語と意味を仕入れて、何かの時に披露すれば「モノ知りのフリ」はできる。

 言うなれば「それだけの本」。もちろんそういうニーズはあると思う。そんなニーズを持った人にはおススメ。ただしタイトルにある「トコトンやさしい」ということはないので注意。

 ちょっと辛めの評価を書いていて、追い打ちをかけるようだけれど、とても気になったことがあったので、最後にそれを。「小中学生からよくある質問」というコラムで「人工知能が人類よりも賢くなって、私たちを支配してしまうのですか?」という質問について。

 答えは「もう支配されています。コンビニの棚に並ぶ商品は、人口知能が「この商品は人間に買わせることができる」と判断したものです」と始まって、欲しい商品が近所のコンビニにちゃんとあって快適ですね、と続いて「人口知能に支配されるのも案外いいものですね」と結んでいる。小中学生をバカにしているとしか思えない。

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