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2019年1月20日 (日)

安倍政治 100のファクトチェック

著  者:南彰 望月衣塑子
出版社:集英社
出版日:2018年12月19日 第1刷 発行
評  価:☆☆☆☆(説明)

 本書は、朝日新聞の南彰記者と、東京新聞の望月衣塑子記者とによる「ファクトチェック」をまとめたもの。安倍首相をはじめとする安倍政権の閣僚、与野党の国会議員、官僚らによる、主に国会での発言について、正しいかどうかを検証した。

 テーマと項目数は次のとおり。第一章「森友・加計学園問題」35項目、第二章「アベノミクス」16項目、第三章「安全保障法制」21項目、第四章「憲法・人権・民主主義」19項目、第五章「官房長官会見」9項目。全部で100項目。それそれを〇△×で評価。〇が3つ、△が31、×が66。

 例えば一番最初の項目は、2017年2月27日の衆院予算員会での安倍首相の「私や妻がこの認可あるいは国有地払い下げに(中略)一切かかわっていないということは明確にさせていただきたい」とう発言。この発言を引き出した民進党議員の質問と、首相の答弁を見開きの右ページに、解説と検証結果を左ページに紹介。

 この項目の評価は△。「えぇ~!×じゃないの?」と、私は思った。首相自身はまだしも妻の昭恵さんが関わっていたことは明らかなんじゃないの?と。解説にも「今井尚哉首相秘書官も「交渉の過程で名前があがっていたのは事実ですから、無関係とは言えません」と認めた」と書いてあるのに△。

 この一例が表しているように、本書は極めて抑制的に書かれている。他の情報によって間違いであることが証明できなければ、どんなに怪しくても△。×であっても間違いであることを述べるだけで、その発言や発言者への非難の言葉はない。数は少ないながらも、野党の国会議員の発言も検証の俎上にあげる。

 これは、議論に冷静さを欠かないための措置なのだと思う。南記者による「おわりに」にも、「ファクトチェックは政権批判の道具ではありません」と書いてある。「意見の善し悪しの評価ではなく、発言が事実に基づいているかどうか」とも。

 その冷静さが良い面もあるけれど、悪い面もある。ウソばっかりの政権運営なのに、非難の言葉の一つも投げられないので、不完全燃焼気味になる。抑制的に評価しても、100のうちの66が×。もっと怒らないとダメなんじゃないのかな?

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