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2016年4月13日 (水)

バベル九朔

著  者:万城目学
出版社:KADOKAWA
出版日:2016年3月20日 初版発行
評  価:☆☆☆☆(説明)

 「悟浄出立」以来、約2年ぶりの新刊。日常の中に奇想天外な仕掛けを持ち込んだ、少しズレた世界観が、著者の作品の特長だと思う。本書もそれに連なる作品、いやちょっと進化したかもしれない。

 主人公は九朔満大、27歳。祖父の満男が建てた雑居ビル「バベル九朔」の管理人をしている。管理人とはいえ、職と言えるほどの仕事はなく、まぁ平たく言うと「無職」。作家になることを夢見て、小説を書いては新人賞に応募している。今のところ、手応えはない。

 ある日、九朔くんがビルのテナントの水道メーターをチェックしていると、若い女性が階段を上ってきた。胸元が大きく開いた真っ黒な短いワンピース、黒いタイツに黒いハイヒールに黒のサングラス。まるでカラスだ。

 この「カラス女」の登場をきっかけとして、九朔くんの運命が翻弄される。その「カラス女」に追い詰められたあげく、ワケの分からない世界に飛び込み、延々と階段を上るハメになり、誰が本当に味方かさっぱりわからない..。

 面白かった。最初に「ちょっと進化したかも」というのは2つ理由がある。一つには本書を(偉そうな言い方で申し訳ないけれど)正統派の「異世界モノ」だと感じたからだ。

 「正統派」のウラを返せば「何処かにあった感じがする世界観」なのだけれど、それでも、展開されるエピソードは万城目さんにしか書けないものになっている。

 もう一つは、伏線や他の作品とのリンクなど、読者を楽しませる仕掛けをしてくれていることだ。私はこういう仕掛けが大好きなので、見つけた時はうれしかった。

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