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2015年5月17日 (日)

学生まちづくらーの奇跡

著  者:KF書籍化プロジェクト
出版社:学文社
出版日:2012年1月20日 第1版第1刷発行
評  価:☆☆☆☆(説明)

 本書は、東京都国立市で活動する「NPO法人くにたち富士見台人間環境キーステーション(通称KF)」の設立の経緯から10年間ほどのレポート。KFは国立市の富士見台地域を拠点とした「産(商店会)」「官(国立市)」「学(大学)」「民(市民スタッフ)」からなるNPOで、「まちづくり活動」を行っている。

 十数年前ならいざ知らず、まちづくりを目的とした産官学共同のNPOなんて、今は全国にたくさんあって珍しくない。ただこのKFが特徴的なのは、「学」として参画しているのが、大学の先生だけではなく、60名ほどの大学生からなるサークルだということだ。

 さらには、そのサークル「Pro-K(ぷろっく)」が、カフェや物産店などを経営していること。それを10年以上継続していること。そこで利益を出していること。この利益が出ていることと継続していることには密接な関係があると、私は思う。

 上の紹介で興味を少しでも持った方は、とにかく読んでほしい。本書には全国共通のテーマである「まちづくり」「コミュニティの形成」についての、答えかヒントが書いてある。本文のレポートもいいけれど、巻末の「解説」がよくまとまっていて理解にすごく役立った。

 KFの活動も順風満帆ではなく、数多くの挫折を経験している。それでも10年あまりも継続しているのには、熱心さや粘り強さによるだけではなく、ラッキーとしか言えないめぐり合わせのおかげもある。しかしそれも、熱意を持って粘り強く取り組んでいればこそで、そう考えれば「ラッキー」さえも参考になるかもしれない。

 最後に、少し醒めた意見を。こうした「成功事例」は、当然だけれど「成功しているように」書かれる。以前、「活性化に成功して活気が戻った」と大々的に喧伝された商店街に、見学に行ってみたら一人もお客さんが歩いていなかった、なんてこともある。ここにも行ってみなければ、と思っている。

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