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2015年5月27日 (水)

チーム・バチスタの栄光

著  者:海堂尊
出版社:宝島社
出版日:2006年2月4日 第1刷 2006年3月27日 第4刷 
評  価:☆☆☆☆(説明)

 2005年の「このミステリーがすごい!」大賞受賞作。本書は2008年には映画とテレビドラマになり、さらに続編を重ねてシリーズ化されている。きっと面白いのだろうと、ずっと前から気になっていた。

 主人公は田口公平、41歳。東城大学医学部付属病院の神経内科教室の万年講師。「不定愁訴外来」という、不安や不満を抱えた患者を精神面でサポートする診療科の責任者。なかなか先進的な取り組みとも言えるが、実態はその通称が表している。それは「愚痴外来」。

 東城大学附属病院には最先端の医療チームがある。米国から招聘した外科医の桐生恭一が率いる、心臓移植の代替となるバチスタ手術の専門の、通称「チーム・バチスタ」。成功率6割と言われるバチスタ手術を26例連続で成功させ、その名声は轟いていた。

 まぁ言ってみれば、出世競争から降りた万年講師の田口は、「チーム・バチスタ」とは対極にいる。その田口が、桐生を含めてチームのメンバー全員を調査することになった。「チーム・バチスタ」に立て続けに3例の術中死が起き、病院長からその原因についての調査の特命を受けたからだ。果たしてこの術中死は、連続した不運なのか?医療事故なのか?それとも....。

 チームには医師の他に、看護師、臨床工学技士などコ・メディカルと呼ばれる医療スタッフがいる。その立場の微妙な違いや、病院内の対立や妬み、さらにはそれぞれの個人的な事情などを、巧みにストーリーに取り込んでいる。さらには、物語半ばで絡んでくる厚生労働省の調査官の白鳥圭輔が、ちょっと突き抜けた感のある個性的キャラクターで、飽きさせずに読ませる。

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» 『チーム・バチスタの栄光』 [観・読・聴・験 備忘録]
海堂尊 『チーム・バチスタの栄光』(宝島社文庫)、読了。 ようやく、この大ヒット作を読みました。 うん、面白かったです。納得。 まず、キャラクター作りが非常に上手いです。 強弱の付け方や、際どさと常識のラインの引き方、配置の仕方など、どれもお見事。 文庫本だと上下2巻に分かれていますが、 上下巻で探偵役が交代するところも面白さを際立たせていました。 前半で、主人公に...... [続きを読む]

受信: 2015年6月 4日 (木) 00時34分

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