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2014年11月20日 (木)

戦略の教室

著  者:鈴木博毅
出版社:ダイヤモンド社
出版日:2014年8月28日 第1刷発行
評  価:☆☆☆(説明)

 著者の鈴木博毅さまから献本いただきました。感謝。

 本書は、孫子からマッキンゼーやボストン・コンサルティング・グループまで、古今東西の「戦略」を紹介したもの。「リーダーシップ戦略」「軍事戦略」「効率化戦略」「実行力戦略」「目標達成戦略」「競争戦略」「フレームワーク戦略」「マネジメント戦略」「イノベーション戦略」「21世紀の戦略」の10分類に分けて、全部で30の戦略論が取り上げられている。

 登場する人物を年代の古い方から上げるとまず、孫武、アレクサンダー大王、ずっと下ってマキアヴェリ、さらに下ってナポレオン。その次は、テイラー、ランチェスター、シュンペーターと、前世紀初めに活躍した経済学者。

 さらには、ドラッカー、コトラー、ポーターと、現代のマネジメントとマーケティングの巨匠たち。日本人では野中郁次郎や大前研一らの名前が挙がっている。30年前にマーケティング専攻の学生だった私としては、テイラー以降はその著作を教科書として読んだ人々で、なんとも懐かしかった。

 本書に書かれていることは、それぞれの戦略論の10ページ前後の要約。何かを要約すると何か大事なことが抜け落ちてしまい、あまり深く理解するには至らないものだ。ただし著者は現代の事例を挙げて、その戦略論を理解しやくする工夫をしている。シュンペーターのイノベーションを表すのに「うまい棒」の事例を持ってくる、といった具合に。こうした工夫がけっこう効果的だった。

 「なるほど」と思ったことがあった。それは「暗黙知」と「形式知」に関する考察。1980年代までの日本企業の強さは、「暗黙知」を基にした知識創造によって成り立っていた。90年代以降にそれらが研究され「形式知」に変換されたことで、海外企業が容易に活用することができるようになり、結果として日本企業が遅れをとることになった、というものだ。

 さらには本書のテーマである「戦略論」も、もともとどこかの企業や業界で(「暗黙知」として)行われていることを、他でも活用できる形(「形式知」)に整えたものだと言える。少し視野が晴れたような感じがした。 

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