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2013年12月 1日 (日)

マイ・ブルー・ヘブン

著  者:小路幸也
出版社:集英社
出版日:2009年4月30日 第1刷発行
評  価:☆☆☆☆(説明)

 「東京バンドワゴン」シリーズの第4弾。今回は、これまでの3冊とは趣向を変えて、今は亡きサチおばあちゃんが主人公の番外編。時代は昭和20年。終戦の直後。サチさんがまだ18歳の時。なんとサチさんは、五条辻咲智子という名前で子爵家の一人娘だった。

 ある日咲智子は、両親から日本の未来に関わる重要な文書を託され、すぐに家を出るように言われる。両親は直後に何者かに捕らわれ、咲智子自身も拘束されそうになる。そこに居合わせたのが勘一。現在の「東京バンドワゴン」の店主だ。

 咲智子の両親を連れ去ったのも、咲智子を拘束しようとしたのもGHQらしい。託された文書を狙って、GHQだけでなく裏社会の組織からも、咲智子は追われる。勘一の父の草平が店主を務める「東京バンドワゴン」は、そんな咲智子を全面的に支援する...

 これは面白かった。前3作のどこかほのぼのしたホームドラマとは違い、サスペンス調のエンタテインメント作品になっている。本編の昔語りで登場する面々が活き活きと活躍する姿も、読者にとっては嬉しい。こんな出会いをした勘一とサチさんが、どれほど固い絆で結ばれていたことかと思う。

 サチさんが子爵家の一人娘だったことも驚きだけれど、勘一の青年時代にも目を瞠った。きっと勘一を見る目が変わると思う。「♪せまいながらもたのしいわがや」「♪We're happy in My Blue Heaven」 ジャズの名曲「My Blue Heaven」も彩りを添える。

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