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2013年8月 4日 (日)

チャーメインと魔法の家 -ハウルの動く城3-

著  者:ダイアナ・ウィン・ジョーンズ 訳:市田泉
出版社:徳間書店
出版日:2013年5月31日 初版発行
評  価:☆☆☆(説明)

 副題は「ハウルの動く城3」。スタジオジブリの映画「ハウルの動く城」の原作となった「魔法使いハウルと火の悪魔」の続編。ちなみに「2」は「アブダラと空飛ぶ絨毯」。

 8年前に書いた「アブダラと空飛ぶ絨毯」のレビューを読み返すと、「続編」とは書かずに「姉妹編」と書いていた。たぶん、同じ時代の同じ世界の物語ではあるが、主人公はハウルでもソフィーでもカルシファーでもないし、彼らはほとんど登場しないからだろう。それに比べると本書は、ハウルたちの登場場面が多く、重要な役割もある。

 主人公はチャーメイン、本好きの14歳の少女。大おばさんの大おじさんに当たる魔法使いノーランドの家の留守番をすることになった。気乗りしない話だったけれど、家から出られたらやりたいことがあったので、それを実行することにした。それは王宮図書室で働きたい、と国王陛下に願い出ることだった。

 チャーメインは、お母さんが「上品に」育てようと(誤った認識なんだけれど)、家事を何もさせなかったので、家事全般が何もできない。おまけにノーランドの家は、ドアを出て右に行くか左に行くかで違う場所に出るという、ややこしい「魔法の家」だし、好奇心旺盛なチャーメインは色々試してみるしで、初日から大騒ぎになる。

 その後、王宮図書室での仕事に採用され、蔵書整理のために王宮に通うようになる。そこで王宮の中の何かを探っているソフィーたちと出会う。チャーメインは、知らないうちに王族のなかの陰謀に巻き込まれてしまう。

 この物語の見どころは2つ。1つ目はチャーメインの成長。「何もできない(しない)少女」が、「床に何かを落としたら、自分で拾うまでそこにころがってる」という、当たり前のことに気付く。そこから「何事も、自分で何とかしなくちゃいけない」と心に決めたのが成長の証だ。

 2つ目は、後半の悪い奴らをやっつける勧善懲悪の展開。ハウルやカルシファーたちの活躍が楽しめるので、ハウルのファンにはおススメ。ジョーンズ作品のファンにはお馴染みの「登場人物たちの意外な素顔」もある。ただ、同じくお馴染みのアクの強さや捻りに捻った展開は控えめ。素直なストーリーなので、より多くの人が楽しめる。

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