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2012年12月 8日 (土)

ソーシャルエコノミー 和をしかける経済

著  者:阿久津聡、谷内宏行、金田育子、鷲尾恒平
出版社:翔泳社
出版日:2012年9月18日 第1刷発行
評  価:☆☆(説明)

 「本が好き!」プロジェクトで献本いただきました。感謝。

 タイトルの「ソーシャルエコノミー」とは、著者らによる造語で、ソーシャルメディアによるネットコミュニティがテコになって発動するエコノミー、つまり経済活動を差す。例として「初音ミク」を紹介している。ニコニコ動画というソーシャルメディア上で、ユーザーが参加して盛り上げた結果、コンサートに何万人もの人が押し掛けたそうだ。

 本書は、この「ソーシャルエコノミー」について分析し、どうやればネットコミュニティから経済活動を発動させられるのかを考察する。TwitterやFACEBOOKで趣味を同じくする「同好コミュニティ」は比較的簡単に発生する。しかし、それが継続して力を蓄え、経済活動にまで発展するのには、何段階ものハードルがある。そのハードルを越える方法を考えてみました、というわけだ。

 気になったのは、本書が誰に向かって書かれたものなのか、よく分からないことだ。「ソーシャルコミュニティを育てて、経済活動を発動させる方法」を知りたいのは誰だろう?それから、読んでいて学生のレポートのような感じがしたのだけれど、どうしてだろう?

 この2つの疑問は1つの事実で解けた。本書の著者は電通の社員たちで、本書は彼らが大学の先生と取り組んだ勉強会の成果なのだ。「学生のレポートのような」ではなく「学生のレポートそのもの」だった。また、本書は(提出するために)先生に向かって書かれたもので、「経済活動を発動させる方法」を知りたいのは著者ら自身だ。

 ソーシャルメディアについて、「誰もが使っている」ような過大な評価と、「コントロール可能」だと考える過小な評価を感じて、私の感覚とはあまり合わなかった。帯のコメントを寄せた村上龍さんの名前の字の大きさがやたら大きく、著者の名前の20倍(面積)ぐらいあるのはどうかと思う。

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