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2011年12月 4日 (日)

プロフェッショナルを演じる仕事術

著  者:若林計志
出版社:PHP研究所
出版日:2011年11月1日 第1版第1刷発行
評  価:☆☆(説明)

 R+(レビュープラス)様にて献本いただきました。感謝。

 冒頭の「はじめに」に、「道を極めた「プロフェッショナル」からエッセンスを学ぶために「演じる」というやり方を紹介する」とある。本書のタイトルはこれに通じている。
 他人から何かを学ぶ時に、「自分」というものが壁になってしまう。「自分には合わない」と。その壁を越える方法として「演じる」、換言すれば「マネる」というわけだ。最終的には「単なるモノマネ」を超えることができる、としている。

 着眼点は良かった。成功した経営者の話を聞いてもピンと来ない、仮にヤル気になっても長続きしない。つまり、自分のものにならない。それぐらいなら、そっくりマネをしてプロフェッショナルを演じる。そのうちに自分の振る舞いだけでなく、思考や周囲の対応まで変わってくる。なかなか面白い考えだ。

 しかし、内容は少し分裂気味だった。章のタイトルと内容が合っていない。例えば第3章、タイトルは「プロフェッショナルのスゴさを「見える」化する」だ。それなのに、まず出てくるのは「自分を客観的に見るための3つの方法」だった。「自分」と「プロフェッショナル」という、主体と客体が不明瞭になってしまっている。
 さらに「自分を客観的に見るための3つの方法」の説明が進んでいくと、4P(Product、Price、Promotion、Placement)が出てくる。マーケティングを学んだ方ならお馴染みの、製品戦略のフレームワークだ。自分を客観的に見ることに、使えないとは言い切れないが、違和感は拭えない。

 もちろん全くバラバラなわけではなく、「見える化」→「(自分を)客観的に見る」→「(心理状態を)客観的に把握するフレームワーク」→「(製品戦略の)フレームワーク」と、関連した話題で話が転がっているのだ。だから読んでいても断絶は感じないのだけれど、当初の話題からはドンドン逸れてしまって、「何の話をしていたんだっけ?」となってしまう。

 この傾向は本書全体にも及んでいて、何の話か捉えにくくなってしまっている。ただ、著者が主張する「学ぶ姿勢」が大切なのも事実。私は、立川談春師匠の著書「赤めだか」から引用されていた、亡き談志師匠の言葉に沁み入った。「よく覚えとけ。現実は正解なんだ」 合掌。

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