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2011年2月16日 (水)

本からはじまる物語

著  者:恩田陸、有栖有栖、梨木香歩、石田衣良、三崎亜記 他
出版社:メディアパル
出版日:2007年12月10日 初版第1刷発行 
評  価:☆☆☆(説明)

 るるる☆さんのブログ「rururu☆cafe」で紹介されていた本。

 アンソロジー作品を読むたびに思っていて、「Story Seller2」のレビューにはそう書いてあるのだけれど、本書も「贅沢だぁ」と言いたい。それは著者の面々のことだ。恩田陸さん、有栖有栖さん、梨木香歩さん、石田衣良さんといった、当代切って人気作家。阿刀田高さん、今江祥智さんらのベテラン。本多孝好さん、いしいしんじさん、三崎亜記さんら、近頃評判の作家さん。とても全員は書ききれない。本書は、総勢18人の作家さんによる、「本」をテーマにした「競演」作なのだ。

 たくさんの作家さんによる「競演」のメリットは、同じテーマから生まれた、全く違う物語をたくさん楽しめることだ。異世界を感じる不思議な物語、本が生き物のように羽ばたくファンタジー。それに人が行き交う場所でもある書店は、ミステリーでもホラーでも恋愛モノやハートウォーミングな物語でも、その格好の舞台になるのだ。

 18編それぞれに心に残るものがあるのだけれど、1つだけ紹介する。三崎亜記さんの「The Book Day」。4月22日の夜、人びとは公園に集まり、家族で「本」を囲んで思い思いに過ごす。翌23日が「本の日」、本に感謝する日だからだ。やがて零時になると、本たちが羽ばたき始める..その日は、その本への想いに区切りを付けて前に進むための日でもあるのだ。

 私は、三崎さんの作品は「失われた町」しか読んでいない。けれども、2つの作品の間には強く通じるものがあると思った。それは「喪失と回復」。「失われた町」でもこの短編でも、多くの人が大切なものを失い、その喪失を乗り越える。その凛とした姿に勇気付けられた。
 また、時に「本」には、出来事や人と結びついて、特別な想いが宿ることがある。乱読の私はこれから先の人生で、そんな本に出会うのだろうか?

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コメント

「本からはじまる物語」。タイトルだけでそそられます(笑)。ご紹介かりがとうございます。ぜひ読んでみたいと思います。

投稿: 片木慎一 | 2011年2月18日 (金) 22時45分

片木慎一さん、コメントありがとうございます。

そう「タイトルだけでそそられる」。まさにその通りですね。

いつも傍らに本がある「本好き」にとっては、想像力を
掻き立てられます。
執筆陣も豪華ですし、興味を持たれたようですから、ぜひ
読んでみてください。
 

投稿: YO-SHI | 2011年2月21日 (月) 00時53分

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