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2011年1月19日 (水)

本は絶対、1人で読むな!

著  者:中島孝志
出版社:潮出版社
出版日:2010年11月20日 初版発行
評  価:☆☆☆(説明)

 禁止の命令に「絶対」と!まで付けた激しい口調のタイトルだけれど、著者は、ビジネスパーソン向けの読書会や勉強会を長く主催していて、その経験から「本を何人かで一緒に読むと色々と良いことあるよ、だから1人で読むのは損だ」と言っているのだ。1人で本を読むと、何か困ったことが起きるわけではない。
 私は、以前から「親子読み」と名付けて、親子や近しい人と同じ本を読むことを薦めている。(同じようなことを提唱する「家読(うちどく)」という言葉が以前からあったそうだが、私は知らなかった)。また、本好きのためのSNS「本カフェ」に入っていて、本を読んだ感想を話し合ったり、本を薦め合ったりしている。もちろん読書会もある。そこには1人で本を読んでいては到底得られないものがある。だから「本を何人かで読むと良いことあるよ」という著者の考えには賛成だ。

 ただし、本書の内容には少し違和感も覚える。著者の言う「良いこと」というのが、「あるマンガを読書会で取り上げた時に、そこで派生的に得た情報を元に株式投資したらその株が高騰した」というような、「役立つ情報が得られる」ことを(敢えて言えばそのことだけを)指しているようなのだ。

 著者が想定しているのは、ビジネスパーソンの読書会なのでそれでいいのだけれど、私は別のものを重視したい。例えば、その本について理解が深まるとか、自分にはない見方を知って視野が広がるとかの、本そのものを楽しむために良いこと。別の考えを持つ人を受け入れ理解することができるなどの、本を通した自分自身の内面の進化(深化)に良いことなどだ。実は、この本を手に取った時には、そういったことを期待していた。

 とは言え、本書には読書会開催のノウハウや、ブログやツイッターの利用方法など、著者の永年の蓄積が披露されていて、役立つ情報が多い。やはり実際に運営してきた自信がある人は強い。ただ、その自信があまりに露骨に表現されると引いてしまう。「目利き=読書通なら、目次をパラパラッとめくるだけで品定めができる。わたしも瞬時にわかる」とか、「わたしの書評サイトにアクセスすれば、実際にその本を読んだか、あるいはそれ以上に価値ある情報を得られるはずだ」なんて部分には苦笑してしまう。
 もっとも、年間3000冊読むというのだから、著者が読書通なのは間違いない。「仕事上、必要に迫られなければ速読しない」で、年間3000冊、毎日休みなしで8~9冊。どうしたらそんなことができるのか分からないけれども、私の30倍の読書量なのだ。

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