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2010年12月18日 (土)

日本でいちばん社員満足度が高い会社の非常識な働き方

著  者:山本敏行
出版社:ソフトバンククリエイティブ
出版日:2010年12月6日 初版第1刷発行
評  価:☆☆☆(説明)

 タイトルの「日本でいちばん~」についてから説明しておく。これは、株式会社リンクアンドモチベーションというコンサルティング会社が実施している「Employee Motivation Survey」という組織診断サービスにおいて、そのスコアが、2009年、2010年の2年連続で日本一高かった、ということを表している。
 日経ビジネスONLINEによると、この診断は、大企業から中小企業まで年間100社ほどが受けているそうだ。日本中に大企業+中小企業で60万社ぐらいあるそうだから、これでは「日本でいちばん~」を、素直に受け入れることはできない。けれども、本に書かれている内容が良ければ、そこはこだわるべきポイントではないだろう。

 著者は、この診断サービスで2年連続で日本一となった、株式会社EC Studioの代表取締役。ウェブサイトの売り上げアップ支援の会社として起業した創業者。現在は、中小企業の経営のIT化の支援を行っていて、法人・個人あわせて20万以上の顧客を抱える。
 本書の内容を受け入れるには、いくつもの発想や価値の転換をしなくてはいけない。なにしろ、この会社は「顧客に会わない」「顧客からの電話を受けない」を初めとした数々の、普通の感覚では「非常識」どころか「あり得ない」ことをやっているのだから。
 そもそも本のタイトルもこの会社の経営方針も「顧客第一」ではなく「社員第一」。私は中小企業診断士で、経営コンサルタントの端くれなのだけれど、「顧客」じゃなくて「社員」を第一にした会社を、寡聞にして知らない(並列させている会社は聞いたことがあるけれど)。

 「社員が満足して働くことで、安価で均質な良いサービスを顧客に提供できる」というのが、この「社員」と「顧客」のトレードオフ解消のための答え。20万もの顧客獲得が、その正しさを証明している。本書には、「ランチトーク制度」「長期休暇制度」などの「社員の働きやすさのための制度」や、ITツールの導入などの「生産性向上のための施策」が数多く紹介されている。
 「生産性向上のための施策」は、組織でも個人でもすぐに取り入れて効果が出そうなものもある。「社員の働きやすさのための制度」は、表面的な模倣ではなく、採用などに見られる社長の思い入れを見逃さずに徹底すれば、他の会社でも転用可能だろう。

 上に書いた「内容が良ければ..」について言えば、合格点としておく。

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コメント

とても魅力的な記事でした。
また遊びにきます。
ありがとうございます。

投稿: 職務経歴書の書き方の見本 | 2010年12月30日 (木) 20時58分

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