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2009年1月12日 (月)

容疑者Xの献身

著  者:東野圭吾
出版社:文藝春秋
出版日:2008年8月10日第1刷 2008年9月15日第5刷
評  価:☆☆☆☆(説明)

 オススメしてくださる方は多かったものの、今まで読む機会がなかった東野圭吾。テレビドラマに映画にと、次々と原作が映像化されていて、当代きっての売れっ子作家、という印象。中でも評判の高い(第6回本格ミステリ大賞/第134回直木賞/2006年度版「このミステリーがすごい!」の第1位など)本書を、文庫版で読んだ。

 これは、確かに面白かった。物語は、隣家で起きた殺人事件に、高校教師の石神が絡むところから始まる。彼は、天才的な数学者で、並はずれたその頭脳を使って事件の偽装を図る。そして、テレビや映画で福山雅治が演じた天才物理学者の湯川が、その事件の真相に迫る。「天才 対 天才」の対決、というわけだ。
 殺人事件の真相は最初から明らかになっているので、「犯人探し」のミステリーではない。石神が行った偽装工作という謎を湯川が解き明かしていく、「謎解き」のミステリーだ。もちろん、読者も(私も?)その謎解きに挑むことになる。

 そのために途中で、何度も何度もページを戻って読み返した。ちょっと気になる展開があると、「この話は前のあの部分と関係が...」なんて具合だったので、なかなか読み進まない。もっと純粋に物語を楽しむ読み方もあるだろうに、私は凡人の分際で天才に挑んでいたわけで、思い返せば恥ずかしい。
 こうした分をわきまえない読み方のおかげで、途中で偽装工作のあらましには考えが及んだ、と思った。しかし、その考えは的外れではないものの、著者はさらに二重三重のトリックを用意していて、結果的には私の完敗(勝手に挑んでいただけだけど)。一本負けで負けて爽快、と言う感じ。私の最初の東野圭吾体験は、実りあるものになった。

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コメント

こんばんは。
また、お邪魔させていただきます。
私は東野圭吾が大好きで小説は多分全部読んでいると
思います^^;
この「容疑者Xの献身」ももちろんですが、
東野さんは多彩でいっぱい楽しめる作品があります。
私のオススメは「白夜行」「放課後」「魔球」「手紙」
「悪意」「殺人の門」あたりでしょうか?
最新作の「聖女の救済」もなかなかでした。
また、よろしければ読んでみて下さい。

投稿: チャウ子 | 2009年1月12日 (月) 23時05分

チャウ子さん、コメントありがとうございます。

小説は多分全部読んでるんですか。スゴイ!あんなに沢山あるのに。
おススメいただいてありがとうございます。沢山あるのでどうしようか
と思っていたところです。前に他の方におススメいただいたのですが
リストをどっかにやってしまっていて...

とりあえず最新作をと思って、図書館で検索してみると..
案の定長大な待ち行列です。そう言えば「流星の絆」も
予約しているんだった。忘れてしまうほど前に。
 

投稿: YO-SHI | 2009年1月13日 (火) 15時49分

YO-SHIさん こんばんは。
東野圭吾、読み始めると次から次へといっちゃいますよ~。
でも、図書館で借りると予約待ちがすごいんですよね。書架は全て貸し出し中だったりするし…。本屋では平積みなんですけどね。

私は「白夜行」を読んだ時に、東野圭吾って天才!って思いました。
「赤い指」では読み間違えた~、ぐは~!!ってなったほど完敗しました。
「時生」では号泣。

お時間がある時にでも、読んでみて下さいね♪

投稿: たかこ | 2009年1月13日 (火) 21時32分

たかこさん、コメントありがとうございます。

そして、オススメを紹介していただいてありがとうございます。
いろいろな人にオススメいただいて、感じることがあるのですが、
東野圭吾さんの場合、何冊も薦められることが多いようですね。
それだけ、いい本を書かれているということでしょうね。

「白夜行」あたりから行こうかな。
 

投稿: YO-SHI | 2009年1月14日 (水) 16時35分

東野圭吾さんは「片想い」を読みました。
あぁ、まだブログには書いてません・・そのうちアップします。
この方の本は本当に深い、そして考えさせられます。

投稿: ぷぅちゃん☆ | 2009年1月16日 (金) 16時56分

ぷぅちゃん☆さん、コメントありがとうございます。

「片思い」というのは、初めて聞いたように思います。
良かったですか?ブログへのアップ待っていますね。
 

投稿: YO-SHI | 2009年1月17日 (土) 12時18分

私も遊びにこさせてもらいました。
とても読みやすいブログですね!

東野圭吾は40冊弱読みましたが、
この作品は間違いなく3本の指に入る傑作だと思ってます。
先に刊行されたガリレオの短編集「探偵ガリレオ」「予知夢」よりも、
湯川が人間らしく描かれているのが印象的でした。

最新刊「ガリレオの苦悩」(短編)「聖女の救済」(長編)もぜひおためしください!

投稿: まどか | 2009年1月29日 (木) 14時56分

まどかさん、コメントありがとうございます。

東野圭吾さんを40冊ですか、それはスゴイ。
そして3本の指に入る作品を最初に読んだ私は幸せ者ですね。
おすすめの2作品も近々に読みたいと思います。

ただ、図書館で長~い間待ち行列に並んでいた
「流星の絆」がやっと回ってきたので、それを先に読みます。
 

投稿: YO-SHI | 2009年1月30日 (金) 00時46分

コメントありがとうございました^^
私は謎解きははなから諦めてました(笑)
ひたすら物語として読んでましたね(^^;
今回の湯川先生はなかなか人間的で
今までで一番好きかもしれません。
私が東野さんの作品で一番好きなのは「宿命」でしょうか。

投稿: 小春 | 2009年1月31日 (土) 00時22分

小春さん、コメントありがとうございました。

今回の湯川先生は人間的なんですね。
やはり、唯一人お互いを認め合った友の登場による
のでしょうね。
「宿命」も読みたい本リストに入れときますね。
 

投稿: YO-SHI | 2009年1月31日 (土) 12時32分

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