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2008年4月16日 (水)

塩の街

著  者:有川浩
出版社:メディアワークス
出版日:2007年6月30日初版
評  価:☆☆☆☆(説明)

 「図書館戦争」シリーズの著者のデビュー作。第10回電撃小説大賞受賞作で、2004年に文庫本として出版されたものを、大幅に改変、加筆をして単行本として出版された。文庫として出たものを改めて単行本にしたことや、改変の経緯が著者によるあとがきに記されている。文庫の方は読んでいないから比較はできないが、著者が変更したと言っている設定などは、本書の設定の方がいいと思う。

 宇宙から飛来した高さ500mにもなる巨大な塩の結晶が、東京湾に落ちた時から、人間が塩になってしまうという奇病が世界を襲う。日本の被害者は半年で推定8千万人!道行く人はその場で塩となって動きを止めて、その姿のまま塩の柱となり、やがて崩れ去ってしまう。街は、塩で覆われ白い風景が続く。
 こんな設定の物語。こんな世界で人々はどう生きていくのか?いつか解決するのか、それとも人類は滅亡してしまうのか?

 夢も希望も持てない状況なのだけれど、実際に人々は自暴自棄になり世の中は混乱しているのだけれど、これは有川浩のデビュー作。図書館戦争シリーズで戦闘組織の中のアマアマな愛をエンタテイメントとして描いた著者だ。本書でも描かれているのは、超アマアマな恋人たちのストーリーだ。

 主人公は、高校生の真奈と20代後半の秋葉の2人。本編と単行本化で追加された4編の短編全体を通して、2人の関係が描かれている。しかし、早くも本編の第1章で登場する遼一という男性の物語が、本書のテーマを雄弁に語っていた。そのテーマは「世界が終わる瞬間まで、人々は恋をしていた。」だ。

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