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2008年3月20日 (木)

ゾラ・一撃・さようなら

著  者:森博嗣
出版社:集英社
出版日:2007年8月31日第1刷発行
評  価:☆☆☆(説明)

 図書館の本棚で気になっていた作家さん。何度か手に取って見たことはあるものの、その時々に他に読みたい本があったりして、初めて読んだのが本書。「よく出ている本」のコーナーにあった。この記事を書くに当たって書誌データを検索して、幅広く多作な作家であることが分かった。本書のようなハードボイルド系は、珍しいらしい。

 ストーリーは、探偵である主人公の頚城(くびき)悦男が、志木真知子という美しい女性から依頼を受けるところから始まる。「天使の演習」という美術品を、ある男から取り返して欲しいということだ。ある男とは元都知事で、彼は「ゾラ」という暗殺者に命を狙われているという。
 主人公の頚城の視点から書かれた事件の推移の中に、ほんの少しだけ真知子を一人称にしたページが挟まっている。それが互いの微妙な心理のズレを表現していて効果的だとも言えるし、完全にネタバレで推理の面白さを削いでしまっているとも言える。私はどちらかと言えば後者の感じ方が強かった。
 270ページと、多くはないページ数で、4章の起承転結を付けているわけでムリもないのだが、話の進展がストレートすぎる。主人公の仕事は1度も破綻することなく進んで、調子良すぎるし、登場する若い女性が揃って彼に好意を寄せるのはどうも不自然な気がする。

 読みやすさという点では申し分ないので、軽い読み物が欲しい時にはいいだろう。最初にも書いたが、著者は多作であり、本書は系統的には珍しい部類にあたる。他も作品ももう少し読んでみようかと思う。

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