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2007年6月12日 (火)

神の守り人 来訪編,帰還編

著  者:上橋菜穂子
出版社:偕成社
出版日:2003年2月第1刷 2003年2月第2刷
評  価:☆☆☆☆☆(説明)

 「守り人」シリーズで、初めて2巻からなる長い物語。今回活躍するのは、バルサとタンダ。チャグムとシュガは登場しない。「虚空の旅人」で2人がカンバル王国へちょうど出かけている時期に設定されている。

 今回バルサが絡むのは、ロタ王国に住む「タルの民」の娘アスラ。彼女は、かつて絶大かつ暴力的な力でロタを支配した神「タルハマヤ」を、その身に宿す。そして、兄や自身の身を守るために念じると、「タルハマヤ」の力によって、周囲にいる者を大量殺戮してしまうという危険をはらんでいた。
 このまま、「タルハマヤ」の力がアスラの心を蝕んでしまえば、この世を支配する暴力的な神の再来となってしまう。

 だからと言って、幼い少女を殺してしまうことに納得できないバルサはアスラを守って逃走し、ロタ王国の影の軍団「カシャル(猟犬)」が、この世の平和のために2人を追う、という構図。
 もちろん、物語はそんな単純なままではない。虐げられた民族の歴史から、ロタ王国内の不和、王弟の恋愛、父娘の確執までを絡めて、複雑にねじれて行く。長編ではあるけれど展開が速く退屈しない。最後にはうまく収まるのだろうと思いながらも、どうなるのか目が離せない、という感じ
 これまでのシリーズの中では、今回は最大の危機だ。しくじれば、とんでもない神をこの世に招いてしまう。世界全体の問題だ。「バルサよ、気持ちは分かるが本当に大丈夫か?」と、途中で問いかけたくなるような物語だ。

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