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2006年5月 4日 (木)

号泣する準備はできていた

著  者:江國香織
出版社:新潮社
出版日:2003年11月20日発行 2003年12月25日3刷
評  価:☆☆☆(説明)

 第130回直木賞受賞作品。久しぶりの純文学ということもあり、期待が大きかった。そのためか肩透かしをくらった感じだ。男女(とは限らないのだが)2人の関係が音も無く静かに崩れていく様子を、静かな語り口で綴った、というところが評価されて受賞に至ったのだろうと思う。確かに、そういった静かな悲しみが伝わってきた。

 短篇集なので、読むのに苦労はいらない。さすがに読みやすい。しかし、あまりにも平凡過ぎないだろうか?話によって設定はいろいろ、レズのカップルもあれば、嫁姑の旅行もある。表題の「号泣~」では、イギリスのノーフォークという街で知り合った放浪癖のある男女の話。のーふぉーくという街に何か意味があるのかどうかは分からない。木がない電飾だけのツリーというのがとても悲しいのらしいのだけど、これも意味は分からない。
 分からないのにいろいろ言ってはいけないのだけれど、分かる部分だけで感想を言うと、「それで....。何か?」だ。

 とてもしっくり行っていて、何の不安もなかった男が浮気した。もちろん浮気はいけないし、ショックなことだと思うけれども、それで泣きたくても泣けなかった、なんて話にみんなが感動したり同情したりする世の中でもないように思うが、どうだろう。
 これが等身大の人々の心の描写なのかもしれない。だから深く感情移入できる人もいるのだろう。しかし、私は小説には、現実とは別のものを求めているらしい。

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