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2003年5月

2003年5月14日 (水)

発想する会社 The Art of Innovation

著  者:トム・ケリー ジョナサン・リットマン (訳:鈴木主税 秀岡尚子)
出版社:早川書房
出版日:2002年7月31日初版
評  価:☆☆☆☆(説明)

 「これが私が目標としている会社の本です」と、知り合いの起業家の卵から渡された本。
 一見してアメリカ的ハウツー & サクセス本という感じがした。字も2段組でびっしりで、正直言ってあまり読む気がしなかった。それでも、わざわざ貸してくれたのだし、彼女の目標だと言うし、とにかく読み始めた。....これが、面白かった。一気にとは言わないまでも、最後まで興味深く読んだ。

 米国に本社のある世界的に有名なデザイン会社。数々の大企業の製品デザインを手がけている。商品の企画・製造・販売といったメーカーの業務から、デザインだけを切り出してビジネスになるのか?なるのである。デザインと言っても、形や色などの形状のデザインでなく、商品コンセプトも含めた設計などを含むデザインである。(設計を英訳するとdesignだ。でも日本語のデザインは主には図案とか意匠のことだ。このズレは大きいかも。)

 では、商品コンセプトと言えば、メーカーの戦略の要の1つだ。そんなものをその商品の専門家でもない会社にアウトソースできるか?できるのである。

 ということで、この本は、デザインの本ではなく、この会社のイノベーション手法が明らかにされている。実際、この会社には、デザインの依頼だけでなく、イノベーション手法の手ほどきのオファーも多いらしい。この手法によって、専門ではなくても優れた商品デザインが可能になっているのだ。

 キーワード:ブレインストーミング、プロトタイプ、観察、他家受粉、ウェットナップインターフェイイス

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2003年5月 1日 (木)

指輪物語6 王の帰還(下)

著  者:J・R・R・トールキン (訳:瀬田貞二)
出版社:評論社
出版日:1975年2月28日初版
評  価:☆☆☆☆☆(説明)

 いよいよ6分冊の6刷目。長い指輪を捨てる苦難の旅と戦いの日々がクライマックに達し、そして大団円を迎える。と思っていたら、指輪を捨てる旅はこの分冊の序盤であっさりと完結し、冥王サウロンも滅んでしまう。(もちろん、それなりのドンデン返しやストーリーの工夫はあるのだが)
 この時点で、まだ200ページもの残りがあって、この先いったい何があるのだろうと思っていたら、後日談が続いていた。
 トールキンの世界観では、西方に神々の国があって、寿命に限りがないエルフたちは然るべきときに船に乗ってそちらに渡ることになっている。だからフロドも含めガンダルフやエルロンドらが、船に乗って旅立つシーンは、重要な意味を持つとして良いだろう。でも、一度やられてしまったはずのサルーマンが、ちょこちょこと出てきて悪さするなんてエピソードは必要なのか理解に苦しむ。巻末の筆者ことわりがきには、「話の構想の中では重要な部分」とあるが。
 「追補編」は、資料編にしか見えないし、相当読みづらいがガマンして読んでよかった。この物語の背景には、数倍か数十倍の壮大なドラマがあり、その一端でも垣間見ることができる。本編に数倍の厚みを加える効果がある。

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