« 2002年9月 | トップページ | 2003年1月 »

2002年10月

2002年10月15日 (火)

十四の嘘と真実

著  者:ジェフリー・アーチャー (訳 永井淳)
出版社:新潮社(新潮文庫)
出版日:2001年4月1日発行
評  価:☆☆☆(説明)

 ジェフリー・アーチャーの短篇集。タイトルから推察されるように、14篇の短篇が収められている。
 訳者の解説によると、アーチャー氏は、「ケインとアベル」などの一代記、「大統領に知らせますか」などのポリティカルスリラー、そして短篇集という3つのジャンルを順番に書いているそうだ。そして、どのジャンルの作品でも、トリックやドンデン返しが氏の持ち味だと思う。
 その点、この短篇集はその持ち味があまり感じられない(「欲の代償」という一篇を除いて)。早くから結末が分かってしまうもの、トリックはあるもののすっきりしないオチで、切れ味が悪いものなど。消化不良というか欲求不満な後味が残った。短篇こそ、最後の切れ味が大切なのに。
 本短篇集は、実際の事件を基にしたものが多いらしく、そうした事情がストーリーの伸びやかさの足かせになったのかもしれない。

 人気ブログランキング「本・読書」ページへ
 にほんブログ村「書評・レビュー」ページへ
 (たくさんの感想や書評のブログ記事が集まっています。)

 
Yahoo!ブックマークに登録 livedoorクリップに登録 このエントリーをはてなブックマークに追加 Evernoteにクリップ

「十四の嘘と真実」 固定URL | 3.ミステリー, 3B.ジェフリー・アーチャー | コメント (0) | トラックバック (0)

2002年10月 7日 (月)

海辺のカフカ

著  者:村上春樹
出版社:新潮社
出版日:2002年9月10日発行 9月20日2刷
評  価:☆☆☆☆(説明)

 1999年「スプートニクの恋人」以来の長篇書き下ろし。
 期待を裏切ることなく、村上作品独特のつかみどころのない世界が広がる。灰色の海と灰色の空の境界があいまいなように、夢なのか現実なのか、その境界が見えない浮遊感がただよう。 「僕」と「ナカタさん」の2つの物語が同時に進行し、最後に折り重なる手法も馴染み深い。
 しかし、今回の物語は底が浅いように感じた。まるで、誰かが村上春樹のスタイルを真似て書いたような、しっくりこない感じがする。少年の家出やその他の人の行動に必然性がない。偶然や都合よく現れる登場人物(猫もいた)の導きの繰り返しで、物語が進行する。まるで、ロールプレイングゲームのように。

 それでも、「どうやったらこういう人物を思いつくのか」と思うような、独特の登場人物と設定など、軽めな村上作品を楽しみたい人には良いと思う。

 人気ブログランキング投票「あなたの一番好きな村上春樹の長編小説は? 」
 (結果だけみることも、自分の好きな作品を投票することもできます。)
 にほんブログ村「村上春樹あれこれ」ブログコミュニティへ
 (村上春樹さんについてのブログ記事が集まっています。)

 人気ブログランキング「本・読書」ページへ
 にほんブログ村「書評・レビュー」ページへ
 (たくさんの感想や書評のブログ記事が集まっています。)

 
Yahoo!ブックマークに登録 livedoorクリップに登録 このエントリーをはてなブックマークに追加 Evernoteにクリップ

「海辺のカフカ」 固定URL | 2.小説, 21.村上春樹 | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2002年9月 | トップページ | 2003年1月 »