1F.荻原規子(RDG)

2017年8月10日 (木)

RDG レッドデータガール 世界遺産の少女

著  者:荻原規子
出版社:角川書店
出版日:2011年5月30日 初版発行
評  価:☆☆☆(説明)

 「レッドデータガール」シリーズの第4巻。今回は、主人公の鈴原泉水子と彼女を守る相楽深行の二人だけに焦点を当てて物語が進む。

 二人が進学した、東京郊外の鳳城学園では、夏休みが明けて学園祭への準備が本格化する。今年のテーマは「戦国学園祭」。学園の近くに秀吉の小田原攻めの前哨戦で激戦があった山城があったらしい。それで勢い「現地調査」にその山城跡に出かけることに..。

 泉水子は、熊野古道に近い山深い神社で育ち、「姫神憑き」という、その身に神が降りる体質。普通の人には見えないものが見えたりもする。そんな泉水子が「激戦のあった山城跡」になんかに出かけて行って、何も起こらないはずがない。400年以上前とはいえ、たくさんの人が死んだ場所なのだから。

 「何も起こらないはずがない」というわけで、何かは起こったけれど、実はそう大きな事件にはならなかった(少なくとも傍目には)。というか、この巻を通して大きな事件は起こらない。ただ、起きそうな予感だけは強く感じる。シリーズ6巻の折り返しを越えて、大きな山場へ向かっての助走、そんな雰囲気が漂う。

 泉水子と深行の関係がどうも甘酸っぱくなってきた。まぁ十代の少女と少年だからね。どうなるのか、こちらも楽しみと言えば楽しみ。

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2017年2月25日 (土)

RDG レッドデータガール 夏休みの過ごし方

著  者:荻原規子
出版社:角川書店
出版日:2010年5月30日 初版発行
評  価:☆☆☆(説明)

 「RDG レッドデータガール はじめてのお使い」 「はじめてのお化粧」に続く第3巻。

 主人公は鈴原泉水子。熊野古道に近い山深い神社で育ち、東京郊外の鳳城学園という私立高校に進学。今は1年生。成り行きもあって生徒会執行部に所属しているが、前に出るタイプでも人をまとめるタイプでもない。ただ普通の女子でもない。彼女は「姫神憑き」という、その身に神が降りる体質?なのだ。

 今回、生徒会執行部は学園祭の企画をまとめるために、夏休みに合宿をすることになった。泉水子のルームメイトの宗田真響の地元の長野県戸隠で。高校生の男女が、避暑地に行って合宿。これが青春小説ならば、恋のひとつやふたつは生まれそうなシチュエーションだけれど..そういうことは起きない。

 真響も普通の女子ではなくて、戸隠忍者の血を引いていて、神霊を呼び出したりすることができる。合宿を言い出したのは真響で、思惑があってのことだった。その思惑が大小の事件を引き起こす。さらに、戸隠は修験の地、戸隠山は霊山。泉水子たちの行いが、封じられた「たいへんなもの」を招き出してしまう...。

 今回舞台となった戸隠に、私は少し縁があって、何度か足を運んだことがある。登場する地名やお社の名前は全部わかるし、そのあたりの雰囲気も思い浮かぶ。それが楽しかったし、「あそこなら、こういうことが起きても不思議じゃない」と思う。

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2016年12月 7日 (水)

RDG レッドデータガール はじめてのお化粧

著  者:荻原規子
出版社:角川書店
出版日:2009年5月30日 初版発行
評  価:☆☆☆(説明)

 「RDG レッドデータガール はじめてのお使い」の続き。

 主人公の鈴原泉水子(いずみこ)と、同級生の相楽深行(みゆき)の2人が前作から引き続き登場。舞台は前作の熊野古道に近い山深い里の中学校から、一転して鳳城学園という東京の私立高校に移る(もっとも東京と言っても高尾山の近くなのだけれど)。泉水子はそこに新入生として入学してきた。

 ざっとおさらいすると、泉水子は「姫神憑き」という、その身に神が降りる体質?で、深行はそれを守る山伏の家系の男。泉水子の父親が進学先として選んだ鳳城学園も、どうやら普通の学校ではない。追々分かるのだけれど陰陽師やら戸隠忍者やらが「集められている」らしい。、

 泉水子の成長が著しい。と言っても「ひとりで高尾山まで来れた」とか「券売機で切符が買えた」とかいったことなんだけれど。でも、これは外から見える象徴的な出来事であって、それを上回って内面も成長した。自分で考える、自分を受け入れる、ことができるようになった。

 舞台が高校に移って、登場人物のほとんどが高校生になって、寮生活や生徒会や部活動が描かれて、ますます「学園モノ」の様相が濃くなってきた。濃いと言えば、学園の生徒たちのキャラクターも濃い。「影の生徒会長」なんてのもいて。物語がどこに行こうとしているのか、目が離せない。

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2016年11月 6日 (日)

RDG レッドデータガール はじめてのお使い

著  者:荻原規子
出版社:角川書店
出版日:2008年7月5日 初版発行
評  価:☆☆☆☆(説明)

 もうかなり前に、本好きの知人から薦められていたのだけれど、「全6巻」ということに、ちょっと躊躇を感じて尻込みしていたら、読まずに随分経ってしまった。

 主人公は鈴原泉水子(いずみこ)。第一巻の本書では中学3年生。世界遺産に認定された熊野古道に接する神社「玉倉神社」の宮司の孫でその境内に住んでいる。神社と学校の往復以外寄り道ひとつしたことがない。用事があって遠出する時は、自家用ヘリ(!!)で出かける。いわば「お嬢様」で絶滅危惧種の少女(Red Data Girl)というわけだ。

 第一巻なので、登場人物と設定の紹介を兼ねて物語が進む。泉水子の家系を守る使命を持った、山伏の家系の相楽雪政と深行(みゆき)の父子や、同級生らが物語に絡んでくる。今回の最大のヤマ場は、泉水子の修学旅行。何と言ったって寄り道ひとつしたことがない泉水子が、遠路はるばる東京へ旅行するのだ。

 面白かった。上の説明と「はじめてのお使い」というサブタイトルからは、ボーイミーツガール(ガールミーツボーイか?)系の学園ドラマが想像される。それは間違いではないのだけれど、それだけではない。

 そもそも「それを守る使命を持った山伏の家系」なんてものが存在するのだから、言い換えればとても危険なのだ。泉水子の家系というのは。徐々に明らかにされるのだけれど、古来からの神憑りの血族らしい。だからオカルトの要素にも満ちている。

 こういうの好きだ。もっと早く読んでいれば良かった。そう言えば、上橋菜穂子さんも本書のことを好きだと、どこかでおっしゃっていたように思う。

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